最近思うこと
復興へ
最近、全国ネットのTVで震災関係のニュースをほとんど見なくなった。しかしニュースがないからといって、もう被災地は復興したのか、と言えばそうではない。被災地ではいまも「地味」ながらも震災は続いている。
この秋には阪神高速の神戸線が全面開通する。東京のマスコミはこれを「完全復興」と報道するかもしれない。しかしそんなのは実際はまだまだ先のはなしで、10年以上先になるかもしれない。それに有名なところだと阪急伊丹駅がまだ完成していない。完成どころか着工さえもしていない。その言葉を使うのは最低でもここが完成してからにして欲しい。確かにいま被災地は復興に向けて進んでいるが、決して復興はしていない。
うちの近所でもどこかしらで工事をしている。向かいの民家もマンションに変わったし、つい最近まで傾いていた裏のアパートもやっと取り壊され、どうやら新しいマンションが建つみたいだ。しかし隣の駅の近くでは、まだ1階部分がつぶれて車が下敷きになったままのマンションもある。こんな状態で公共機関が元どおりになったところで、復興だなんて言えやしない。
東京のマスコミは震災直後のような「派手」な事にしか興味はないのだろうか?全国の人たちは被災地の「いま」を知っているのだろうか? なにも当時のように一日中放送してくれといってる訳じゃない。少なくとも被災地の「いま」を、全国の人に知ってもらえる程度でいいから放送して欲しい。それから、雲仙や奥尻島といったほかの被災地の「いま」も知りたい。
7/27/1996